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弦楽四重奏曲第14番 (ベートーヴェン) : ウィキペディア日本語版
弦楽四重奏曲第14番 (ベートーヴェン)[げんがくよんじゅうそうきょくだい14ばん]

弦楽四重奏曲 第14番 嬰ハ短調作品131は、ベートーヴェン1826年に完成させた室内楽曲。《弦楽四重奏曲第13番》、《第15番》と並ぶベートーヴェン晩年の傑作。出版順によって14番とされているが、15番目に作曲された。
長らく作曲の筆を休めていたベートーヴェンが依頼により《弦楽四重奏曲第12番》、《第13番》、《第15番》を仕上げたのち、この第14番が自発的に作られた。そのため前3曲より、より革新的なものとなっている。伝統的な楽章構成や形式を拡大、分解、複合させながら再構築するというベートーヴェンの構成手法はこの作品において頂点に達している。ベートーヴェン自身会心の作であり、この曲を作ったとき「ありがたいことに、創造力は昔よりもそんなに衰えてはいないよ」と友人に語ったという。シューベルトはこの作品を聴いて、「この後でわれわれに何が書けるというのだ?」と述べたと伝えられている。所要時間約38分。甥カールの属していた連隊の中将ヨーゼフ・フォン・シュトゥッターハイム男爵に献呈されている。
== 曲の構成 ==
定型より多い7楽章からなるが、第1楽章をきわめて長い序奏、短い第3・第6楽章を楽章連結の経過句と見ると、従来の4楽章構成をふまえたものであることが分かる。
;第1楽章 Adagio ma non troppo e molto espressivo
*嬰ハ短調、自由なフーガ
:自由な形式のフーガである。このような緩やかな楽章で開始されるのは極めて異例であるが、上記のとおり序奏と見る見方もできる。寂寥にあふれた楽章で、ワーグナーはこの楽章を「音をもって表現しうる最も悲痛なるもの」と評した。
;第2楽章 Allegro molto vivace
*ニ長調ロンド形式
:遠隔調であるニ長調に転ずる。うって変わって、いきいきとした主題を持つロンド。これも副主題がロンド主題から導かれてあまり目立たないなど、自由な形式になっている。
;第3楽章 Allegro moderato - Adagio
:11小節しかなく、独立した楽章というより、次の楽章への経過句といえる。
;第4楽章 Andante ma non troppo e molto cantabile - Più mosso - Andante moderato e lusinghiero - Adagio - Allegretto - Adagio, ma non troppo e semplice - Allegretto
*イ長調、主題と6つの変奏
:全曲通じてもっとも長大な楽章。32小節と長い主題が第6変奏まで展開される。作曲者が晩年に積極的に取り組んだ変奏曲形式の技法は、ここでも追求されている。後期の変奏曲の特徴として、変奏が主題との関係をかなり維持したまま行われる。
;第5楽章 Presto
*ホ長調
:3拍子でなく2拍子であるがスケルツォに相当する。主題はスケルツォらしく諧謔的。いくらかのびやかなトリオは二度繰り返される。ピチカートによる楽器間のやり取りや、特にコーダにおけるスル・ポンティチェロの部分など、音響的にも実験が見られる。
;第6楽章 Adagio quasi un poco andante
*嬰ト短調
:この調はベートーヴェンの全楽曲の中でも非常に珍しい。ヴィオラによって物悲しいカヴァティーナ風の旋律が歌われる。この旋律はフランス民謡から取られたともいわれている。全体として間奏曲的な役割である。
;第7楽章 Allegro
*嬰ハ短調、ソナタ形式
:終楽章においてはじめて、堂々としたソナタ形式が登場するが、戦闘的な行進曲調の激しく叩きつけるような第1主題がほぼ原形を保ったまま何度も現われるのでロンド形式にも聴こえる。第2主題は流れるような対比的なもの。コーダはポコ・アダージョになるなど目まぐるしく変化するが、最後は喜ばしく締められる。やはり対位法的な書式も用いられている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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